こだわりの地酒と焼酎のお店 高木酒店

ちょっと八代

・ ちょっと八代

 
 九州新幹線が全線開通する前は、熊本県の八代が新幹線の終点でした。われらがソフトバンクホークスの秋山監督や松中選手も八代の出身だそうです。
 八代駅から更に南に行くと日奈久温泉があります。海沿いの小さな温泉町です。
 以前訪れたときに、一番に目に付いたのは立ち並ぶ蒲鉾工場。小さな作業所があちこちにあって、この温泉町の名物になっています。

石碑

 道端には竹輪を焼く店が並んでおり、香ばしい香りに誘われて、一つ買って食べた熱々の美味しさは忘れられません。私が好きな温泉町のひとつです。
 西南の役において、熊本に攻め上る西郷隆盛らの薩摩軍を迎え撃とうと、政府軍が上陸作戦を敢行したのがこの日奈久でした。こののち政府軍は勢力を増し、薩摩軍を追い落とすこととなります。

 また八代は古代から海外貿易の要所として栄えた町でした。中国貿易の拠点として平清盛が直轄し、また鎌倉時代にはいると北条氏の所領となるなど、当時の為政者がとても大切にしていた町です。
 ミカンも中国から八代に渡来したと伝えられておりますが、八代には晩白柚(ばんぺいゆ)と呼ばれる巨大なミカンがあります。ザボンの仲間ですが、果肉が白っぽいのが晩白柚。
 独特の香りと上品な甘さが特徴の美味しいミカンですけれども、ひとりで一個食べるのは無理でしょう。だって袋一つで温州ミカン一個ぶんくらいあるのですから。ちょっと大げさかな。でもそのくらいの巨大なイメージです。なんたって、ギネスブックにも載っているのですよ。
 そのまま食べても、サラダに散らしても美味しくいただけます。量は沢山ありますからね。でもその分、高価なミカンです(笑)。

 おすすめはもう一つ。八代の殿様が楽しんだという「舟出浮き(ふなでうき)」といわれる遊びです。舟出浮きとは舟で楽しむピクニック、という意味だそうで、殿様はこれがいたくお気に入りだったそうです。この遊びは今でも伝わっていまして、八代での観光名物として楽しむことができます。

行楽

 波穏やかな八代湾で魚を釣ったり、網を引いたりして楽しんだ後は、そのまま無人島に上がって、取れたての魚介類を豪快に食べる、というコースです。冬場だけはお休みですが、これから行楽を考えておられる方、オススメです。

 アウトドアではビールが定番ですが、ちょっと趣向を変えて、発泡清酒はいかがでしょう。「出羽桜 とび六」や「すず音」、「月うさぎ」など種類も味も豊富に出ています。全体的に甘口のお酒ですが、スパークリングワインとはまた一味違う爽やかさで、アウトドアを演出してくれますよ。
 お魚のバーベキューには生酒が良く合います。

 日本酒は出来上がってから、貯蔵するときと出荷するときに「火入れ」といって加熱殺菌などを行いますが、これを行わないか、どちらか一つだけしか火入れをしなかったとき、「生酒」という分類になります。
 貯蔵のときだけ火入れしたものを「生詰め酒」、出荷のときだけの場合は「生貯蔵酒」と呼ばれます。どちらも火入れしないものは「本生」とか言ったりします。
 みずみずしく爽やかな味わいが特徴で、お刺身や塩焼きなど、素材の味を楽しむ魚料理にはとても相性の良いお酒です。

 外で食べたり飲んだりは、非日常的でとても楽しいですね。気持ちも大きくなってきますが、自動車でお越しのときは、必ずハンドルキーパーを決めて、お酒は飲ませないようにしましょうね。飲酒運転は、絶対にいけません。

 (平成24年6月)

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