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わさび漬け

・ わさび漬け

 
 わさびの季節になりました。といっても葉っぱのほうです。4月いっぱいくらいまでの短い時期なのですが、この頃はスーパーなどでも買うことができるようになりました。
 葉っぱも地下茎に劣らず、強い辛味と刺激が味わえるんです。辛味をとめる処理が難しいのですが、しょうゆ漬けにすれば日持ちもしますし、酒の肴、ご飯のおかずに抜群ですよ。

 わさびは日本独特の香辛料です。学名はなんと「ワサビア・ジャポニカ」。英語でもwasabiと書きます。

鯛の刺身

 江戸時代の終わり、黒船で来航したペリーの接待に、鯛の刺身にわさびを添えて出したそうです。前に立ち寄った沖縄での豚料理にはご機嫌だったベリーでしたが、一口食べて、たちまち不機嫌になって、魚はマズイと言ったそうな。
 わさびが入った寿司を食べて、初めてうまいと思ったときに、大人になったなあと思うのは日本人だけなんでしょうねえ。

 市販の練りわさびなどを見ますと、原料に西洋わさびと書かれていますね。これはホースラディッシュと呼ばれ、ダイコンの仲間です。辛さ、刺激はよく似ているんですけどね、ワサビとはまったくの別物です。

 産地では静岡県が有名ですが、最初に栽培されたのが静岡県の有東木(うとうぎ)だそうです。それまでは自生のものしかなかったのですね。
徳川家康が有東木のワサビを食べたとき、自生と変わらぬその味に驚き、この技術はよそに伝えてはならないと、門外不出を命じました。
 技術が広まったのは江戸時代の中ごろです。伊豆の天城湯ヶ島の役人だった板垣勘四郎がシイタケ栽培の指導に有東木を訪れたとき、ワサビを見てこれを持ち帰りたいと相談します。シイタケの恩がある村人たちは、幕府の禁を破って板垣にワサビを持たせました。その後板垣は苦労を重ね、天城にワサビ栽培を根付かせたそうです。伊豆市には「わさびの祖」と書かれた板垣勘四郎の碑が建てられています。

 ワサビの地下茎は葉がついているほうからおろします。砂糖をつけておろすとより辛くなるそうです。またワサビは細胞の中に辛味成分がありますので、なるべく細かく円を描くようにおろすといいようです。ワサビの辛味は揮発性なので時間を置くと消えてしまいます。なるべく早く食べましょう。
 ワサビやショウガ、ニンニクをおろすとき、おろし金に引っ付いて取りにくい経験をしたことはありませんか。そんなとき、アルミホイルをおろし金に敷いておろすと、とりやすいし掃除もしやすいですよ。ぜひお試しを。

 さて今の季節ならではの、葉ワサビのしょうゆ漬けはいかがですか。
 材料はできるだけ新鮮なものを選びましょう。葉わさびは摘んでから時間がたつと、切り口が酸化して黒くなってきますので、なるべく早めに下ごしらえをしてください。

葉わさび

 水洗いしてごみなどを落としたら、ひたひたになるくらいの熱湯につけてサッとかき混ぜます。お湯の温度は85~90℃。沸騰前の小さな泡が立ったときが目安です。10秒たったらすぐに取り出して氷水につけて冷やし、絞るようにもみこんで水気を切ります。
 2~3cmくらいに刻んで密閉容器に入れ、10回ぐらい強く振り、そのまま開けずに1時間ほど置いておきます。
 時間になったらふたを開けてみてください。わさびの刺激にきっとびっくりされるでしょう。あとはしょうゆに漬けたり、お好みでめんつゆに漬けたり、思いのままにどうぞ。間違いなく、うまい!です。保存は密閉容器を使いますが、3日くらいが寿命のようです。

 さあ、出来立てのわさび漬けで一杯やりましょう。
 鮮烈な風味を肴に、さわやかに楽しみたい方には、冷たく冷やした生酒がお勧めです。
 生酒はそれほど香りはありませんが、新鮮でみずみずしい味わいが持ち味ですので、口の中に広がったワサビの刺激をすっと流し、さわやかな後味が楽しめます。
 しょうゆベースの味付けに芳醇な余韻を楽しみたい方は、純米酒や本醸造酒はいかがでしょうか。お米のふくよかなコクの中にきりっと酸が効いてキレのよいお酒なら、さわやかなワサビの風味をじっくり楽しむことができます。旨みのふくらみが映えるお燗酒がお勧めです。

 (平成24年4月)

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