こだわりの地酒と焼酎のお店 高木酒店

日本酒の種類(その2)

・ 日本酒の種類 その2

 今回は造り方の違いによるお酒の分類です。

 お酒は発酵が終わったもろみを絞ることでその形ができあがります。酒税法で定められた「こす」という工程は、もろみを袋に入れて絞ることでクリアされますので、絞って出てきたお酒はすでに「清酒」なのです。
 絞らずにすくったお酒、いわゆる「どぶろく」と呼ばれるものは、成分は清酒と同じですが、こしていないため清酒には入らず、「その他の醸造酒」と表示されます。

あらばしり

 機械を使わない搾り方ですが、一般的には袋に詰めたもろみを漕(ふね)と呼ばれる箱のようなものに入れ、圧力を掛けて絞ります。このとき一番初めに出てくる上澄みの部分を「あらばしり」と呼びます。ビールの一番搾りと同じですね。
 搾り方にも名前が付いていまして、もろみが入った袋をつり下げて、重力で絞る方法を「袋吊り」とか「しずく搾り」などと呼び、しずくを大きなビンで受けるものは「斗瓶囲い(とびんがこい)」といいます。
 絞ったままの原酒は少し濁りがありますので、一般には活性炭などで濾過しますが、そういう工程を入れないものを「無濾過」と表示します。

 お酒は絞ったあとに貯蔵して熟成させますが、火落ち菌と呼ばれる雑菌や発酵を進める酵母など、邪魔な微生物を加熱することで取り除きます。これを火入れと呼びます。通常は貯蔵の前と出荷用にビン詰めする時、合わせて2回行われます。

生貯蔵酒

 この火入れを全く行わないお酒を「生酒」と呼びます。火入れをしないお酒は、品質が変わらないように蔵元や酒販店は細心の注意を持って保管しなければなりません。
 貯蔵の時だけ1回火入れし、瓶詰めの時には火入れをしないものは「生詰め酒」。
 また貯蔵の時には火入れしないで瓶詰めの時に1回火入れするものを「生貯蔵酒」と呼びます。
 「秋上がり」や「冷やおろし」と呼ばれるものは、夏の間に熟成させて、秋になって出荷される生詰め酒のことになります。

 「生一本(きいっぽん)」と書いてあるお酒もありますね。生一本とは、もともと一つの蔵元で作られた純正のお酒であることを証明する表示でした。江戸時代、上がり酒と呼ばれた灘や伏見のお酒は大変な人気でしたので、これらの酒をブレンドして灘や伏見の酒と言って売るヤカラが出てきました。業を煮やした上方の蔵元たちは100%、伏見や灘のお酒であることを証明するために、出荷の酒樽に「灘の生一本」などの表示をしたのです。日本で初めての原産地証明といわれております。現在では、一つの蔵だけで作られた純米酒に表示されることがあります。

 江戸時代、幕府は冬以外に日本酒を造ることを禁止していました。寒造りといって寒い冬が酒造りに最適な季節であることと、税金をかけていましたので酒造統制のためという理由からです。昭和に入り、酒造技術が進歩したことで四季の醸造が始まりますが、それまで日本酒は寒造りしかありませんでした。冬に仕込んで新酒を造り、春に出荷する、あるいは秋まで熟成するというパターンが日本の文化の中に定着したのです。
 今では一年中造ることができますけど、四季の区別が明確な日本の気候と、折々の食材を楽しむ国民性とが、季節毎のお酒を楽しむ文化をつくり、生活の中に根付いてきたのでしょうね。

 (平成22年4月)

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