こだわりの地酒と焼酎のお店 高木酒店

日本酒は万能調味料

・ 日本酒は万能調味料

 日本酒に含まれる成分は200種類以上と言われております。
 ほとんどが水とアルコールですが、旨味のアミノ酸、コクを出すグリセリン、酸味の乳酸、香りのエステルなど様々な成分が絡み合って、膨大な種類の日本酒の個性が作られています。そしてこれらの成分により、日本酒は日本料理に欠かせない素晴らしい調味料として生活の中に定着しているのです。

 材料の不快な臭いを消す、柔らかくする、旨味を加える、風味を出すなど効果はたくさん知られております。特に魚介や肉の料理には、日本酒でひと手間かけますと見事に味がふくらんできますので是非ご活用ください。
 酢の物など、酒の風味は欲しいけどアルコールが邪魔な場合は「煮きり酒」を使います。酒を鍋などに入れて火にかけ、アルコール分を飛ばしてから使います。

そのほか、料亭などで使われるお酒を使ったワザをご紹介しちゃいましょう。

酒塩(さかじお)
 少量の塩を加えたお酒です。魚の切り身を酒塩に浸しておいてから焼くと、焼き色がきれいに仕上がり、身も締まって旨味が凝縮しますのでひと味おいしくなります。塩とアルコールは防腐作用もありますので、漬けておくと2,3日は持ちます。

玉酒(たまざけ)
 日本酒と水を同じ分量で合わせたものです。魚を洗って臭みを取るときに使います。魚の汁物を作るとき、うろこや血合いで濁る場合がありますので、あらかじめ玉酒で洗って酒塩に漬けておきますと生臭みがなくなり美味しい汁が作れます。また、振り塩をして塩がしみた魚を漬け込んだり、冷凍した魚の解凍にも使われます。

煎り酒(いりざけ)
 日本酒に梅干を入れて、弱火でゆっくりと煮詰めたものです。白身魚や貝の刺身などに醤油の代わりに使います。市販のお刺身でも酒塩にくぐらせて、昆布で巻いてしばらく置いた後に煎り酒ででいただくと、味がすっきりと引き立ちます。

酒煎り(さかいり)
 鍋に材料と日本酒を少し入れて火に掛け、水分がなくなるまで(焦げ付かないように)煎るものです。魚介や肉などの臭いを取り除き、日本酒の風味を加えるための技法です。

酒蒸し(さかむし)
 日本酒を使って蒸す方法です。アサリなど貝類ではすでにポピュラーなワザですね。

酒煮(さけに)
 文字通りお酒で煮ることです。水は使いません。味付けは塩のみ。鶏肉や魚介などによく使われる方法です。日本酒の持ち味を堪能する調理法なので、辛さの調整はさっぱりと塩で行い、醤油は控えめに使います。

荒炊き

酒八方(さけはっぽう)
 八方ダシとは多くの料理に使われることから付いた名前です。八方ダシの作り方は、ダシ8,みりん1、しょうゆ1の割合で、ダシの味が利いた薄味です。因みにみりんと醤油の割合1:1は調味料の黄金比と言われておりますので、様々な料理に応用できます。煮魚などにはこれに酒を加えた酒八方を使います。組み合わせは水またはダシ、酒、みりん、醤油で、割合は4:4:1:1です。

 スーパーなどで「料理酒」として売られている商品がありますね。これはお酒に塩や酢などを加え飲めないように処理されているもので、これにより酒税法の酒類に該当しなくなることを目的としたものです。酒税がかかりませんので価格も安く、酒類販売免許を持たないお店でも売ることができます。そのままでは飲めませんが、添加物は塩や酢ですので調理には問題ありません。

 (平成22年2月)

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