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筍と木の芽味噌

・ 筍と木の芽味噌

 
 筍、竹の子、表記はどちらでもいいそうです。日本の文化に竹ほど深く関わってきた植物はないでしょう。食用に、工芸品に、建築資材などさまざまな場面で使われています。
 イネ科ですので同じような花を咲かせますが、滅多には見られません。開花周期は120年といわれています。竹の花が咲くと飢饉になるともいわれるくらい珍しいのですね。
 私事ですが、私の妹の書道での雅号が「竹華」でしたので、飢饉の名前だとからかうと、百年に一度しか見られない美しさなんだ、と言い返しておりました。どう見ても、私には竹の花は美しいとは思えないのですが(笑)。

たけのこ

 筍は旬という文字が入っているように、季節限定の食材です。水煮などが出回っていますので一年中食べることができますが、旬の時期の新鮮な筍は香りも味も格段に違いますので、是非この季節に味わいましょう。

 下ごしらえはとても面倒な作業ですね。でもちゃんとやっておかないと、あくが強くてとても食べれたものではありません。皮付きの生の筍が手に入ったら、ぜひお試しください。
 とがった先の部分を斜めに切り落とし、胴体にタテの切れ目を入れて、たっぷりの水に米ぬかを加え、火が通るまで湯がきます。ゆであがったら火を止め、漬けたまま一晩おいて、あく抜きは完了です。

 翌日になるともう食べられますけれども、もう一手間かけてください。皮をむいた筍を良く洗って、付いたぬかを取りますが、ここでもう一度煮るんです。
 たっぷりの湯の中に入れて、強火のままで約10分ほどゆでます。これをぬか抜きと呼びますが、筍についたぬかの臭いを取り除く作業になります。

 さて、下ごしらえが終わった筍に木の芽味噌を添えて、春の味覚を堪能しましょう。
 ます筍をダシで煮込みます。使うダシは酒八方です。
 基本的な酒八方の組み合わせは水、酒、みりん、醤油で、割合は4:4:1:1ですが、今回は水の代わりに濃いめの昆布鰹だしを使ってください。筍の風味を大切にしたいときには醤油は抜いてもかまいません。しばらく煮て、しっかり味を含ませておきます。

木の芽和え

 次に木の芽味噌ですが、すりつぶした山椒の葉を練り味噌に混ぜたもの。緑の色が美しいので、山椒は多めに用意しましょう。
 白味噌、みりん、砂糖、酒を弱火にかけて練り合わせておきます。
 山椒の葉は、きれいに軸から取り除いて使ってください。みじん切りにしたらすり鉢で素早く擦り、少しずつ味噌を加えて練り込みます。あんまり味噌が多いと風味と色合いが薄れますので、少しずつ混ぜながら調整してください。山椒が少ないときは、ゆでたホウレン草をすりつぶして混ぜると、色目がきれいになりますよ。裏ワザですけど。
 ダシで煮込んだ筍を一口大に切って、木の芽味噌にからめてできあがり。筍の風味に山椒の香り、甘辛い味噌の味わいが何とも絶妙です。
木の芽味噌は冷凍保存ができますので、残った分は冷凍庫に入れて次の機会に使いましょう。豆腐に塗って焼いたものは木の芽田楽ですね。

 さあ、お酒の時間です。
 味噌や筍など風味が強い食材には、純米酒がよく合います。お米の酒らしいふくよかな香りに加え、コクのある旨味が勝ったお酒ですので、発酵食品や個性のある食材にはとても相性がいいのです。吟醸酒と違って華やかな香りはありませんので、持ち味の滑らかな飲み口を活かすように、ぬる燗(約40℃)から上燗(約45℃)くらいの温度設定がいいと思います。
 同じような個性を持つ本醸造酒も、やはりお燗にするとボリューム感が増して豊かな旨味が広がります。

 筍を使った料理メニューは書き尽くせないほどたくさんありますね。筍ごはん、煮物、味噌炊き、新鮮なものなら焼いても美味しいですね。
今宵のお酒もついつい進んでしまいそうです。

 (平成25年3月)

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